五所川原市南部土地改良区
農村から小水力発電によるエネルギーの地産地消を目指して 全国初のため池の有効落差による発電「長橋溜池発電所」
エネルギー種別
水力
五所川原市南部土地改良区
取組経緯・内容
当改良区は、五所川原市の南東部にあった水利組合の新設合併により昭和47年に設立されたもので、約30のため池を管理している。このうち長橋溜池は、有効貯水量812.5 千m3、堤高8.0m、堤長280.0mの皿池構造のため池で、かんがい期間(5月6日~9月20日)は平均約0.6 m3/s放流しているが、底樋の構造上、水位差を利用する水力発電は困難であると考えられてきた。
しかし、底樋を満流とすることで、ダム式と同様の有効落差を確保できる新たな仕組みが考案されたことから、国の補助事業を活用し、小水力発電設備(長橋溜池発電所:最大出力10kw)を導入した。
平成23~24年度 実証事業
平成25年度~ 売電開始
しかし、底樋を満流とすることで、ダム式と同様の有効落差を確保できる新たな仕組みが考案されたことから、国の補助事業を活用し、小水力発電設備(長橋溜池発電所:最大出力10kw)を導入した。
平成23~24年度 実証事業
平成25年度~ 売電開始
効果等
発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)により売電しており、売電収入は、土地改良区管理の揚水機場の電気料金に充当している。
課題
稼働期間(かんがい期間のみ)が限られ、水量も気候等により安定しないため、発電量は計画を下回っている。
また、事業開始当初、長橋溜池の有効貯水量は812.5千m³であったが、現在は、堤体の老朽化や土砂の堆積により2/3程度に減ってきている。今後は、溜池の浚渫(水底をさらって土砂などを取り除くこと)や堤体工事等を検討する必要がある。
また、事業開始当初、長橋溜池の有効貯水量は812.5千m³であったが、現在は、堤体の老朽化や土砂の堆積により2/3程度に減ってきている。今後は、溜池の浚渫(水底をさらって土砂などを取り除くこと)や堤体工事等を検討する必要がある。
今後の展望
周辺にも溜池がたくさんあるので導入可能か検討していきたい。
活用施策
小水力等水利施設利活用促進事業(低コスト発電施設実証事業)事業費:約30,000千円(国庫補助率10/10)
写真
波及効果
ため池を利用した小水力発電施設は全国初ということで注目を浴び、全国各地から視察に訪れている。
詳細情報
事業者名 | 五所川原市南部土地改良区 |
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所在地 | 〒037-0621 青森県五所川原市豊成田子ノ浦65-6 |
実施場所 | 〒037-0611 青森県五所川原市大字神山地内 |
代表者 | 理事長 白戸 勝一 |
担当 | 事務局長 森 嘉雄 |
電話番号 | 0173-29-3231 |
ファクス | 0173-29-3003 |
メールアドレス | nokon@atlas.plala.or.jp |
設立年月 | 昭和47年4月6日 |
従業員数 | 7名(平成30年3月1日現在) |
規模 | 使用水量:0.41 m³/s 有効落差:5.0 m 最大出力:10kW 水車型式:クロスフロー水車 発電機型式:永久磁石型アウターロータ方式(6.0kW×2台) |
取組期間 | 平成25年5月1日売電開始 |