株式会社津軽エネベジ

木質バイオマス発電所から発生した排熱を有効活用し、高糖度トマトを栽培

エネルギー種別


その他

株式会社津軽エネベジ

取組経緯・内容

 木質バイオマス発電平川発電所からの排熱を隣地の農地に導入し、銀座農園(株)の指導により、周年で高糖度(8度~10度)ミニトマトの栽培事業を実施している。
 平成29年度はアイコ、フルティカ、オレンジ千果の3種を栽培、平成30年度はアイコ、イエローアイコの2種を栽培予定である。
 農業用ビニールハウス(19m×74m)を2棟で、5~12月に収穫し、年間生産量は25トン。「アイメック農法」という農法で、微細な穴が開いたシートを使い、ミズゴケに活着した苗に養液を供給し、病原菌等は根に供給しないので農薬量の使用量が低減できる。
 販路は県民生協、県庁生協、銀座農園(株)ほか(県内割合は2割程度、県民生協と県庁生協は(株)津軽バイオマスエナジーの株主である)

効果等

 平成29年度は年度途中からの収穫であったこと、ボイラーの点検による発電所の休止、うどんこ病の発生などにより1,500万円の赤字(見込みは500万円)となった。
 平成30年度の売上げは3,250万円を見込んでおり、この売上げがあれば、減価償却後黒字となる。
 暖房用維持費は電気料・温水使用料などで46万円(熱交換器駆動電気料が9万円×4ヵ月、発電所からの温水使用料10万円)。設備導入に関わる年平均負担は223.6万円(工事・設備費用=2236万円なので10年で償却)

【設備】
①設備投資:1億3千万円(2棟)
②資金調達:(株)タケエイより全額調達
③返済:年間1千万円。

課題

 商品規格に合致する歩留まりを95%程度に高めるよう、栽培技術のレベルアップが必要。また、規格外品の有価値化に向けた取組では、今年度から道の駅のレストランと弘前市内の料理店への販売をすることとしているが、今後も飲食店向け販路拡大が必要である。
 現在ハウスで使用しているのは40度のお湯であるが、この40度の熱のボリュームのうち10%以下しか使用していない。

今後の展望

 同様のハウス1棟を追加で建設し、販売額を増加したい。平川市がバイオマス産業都市構想(内閣府はじめ7府省の補助事業優先採択)に認定を受けたことから、周辺農地の取得が可能であれば事業を拡大したい。

活用施策

 初年度である昨年度事業では公的な助成事業は導入しなかったが、今後の建設事業では導入する予定である

写真

温室ハウス内

温室ハウス外

高糖度トマト

波及効果

 雇用者数の増加、排熱の有効利用の拡大、全体事業のイメージアップ。
なお、農業事業に関しては視察は基本的には受け入れしていない(病害虫の持ち込み防止のため)。

詳細情報

事業者名 株式会社津軽エネベジ
所在地 〒036-0221
青森県平川市中佐渡下石田35番地1
実施場所 〒036-0221
青森県平川市中佐渡下石田1番地1
代表者 代表取締役 奈良 進
担当 代表取締役 奈良 進
電話番号 0172-57-4400
ファクス 0175-57-4400
ウェブサイト http://tsugaru-eneveg.com/
設立年月 平成28年4月19日
従業員数 正社員2名 パート社員7名(1・2月に2週間休み、ほぼ通年雇用)
資本金 100000
規模 発電所:6,250kw
温室ハウス:2,850㎡(2棟)
      敷地50a(所有敷地は74a、24aは更地)
取組期間 平成29年6月苗の定植、9月初収穫
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